【完全保存版】『LUPIN THE IIIRD 不死身の血族』徹底レビュー|30年ぶりの劇場2Dで描く“究極のルパン”が、いまスクリーンに蘇る!

2025年6月27日、ルパン三世シリーズに新たな伝説が刻まれました。

『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』──

それは単なるアニメ映画ではなく、“原点回帰”でありながら“未来への進化”でもある、極上のルパン体験。

本記事では、本作の魅力をあらすじ・キャスト・演出・音楽・シリーズ的位置づけまで徹底的に掘り下げ、なぜこの作品が「100点」なのかを解説します。


イントロダクション|“粋”と“狂気”のあいだで生きる男、ルパン三世

ルパン三世は、ただの泥棒ではない。

華麗な盗みの美学、銃声一つで語る男の信念、そして命を張っても守りたい仲間――

本作『不死身の血族』では、そうしたルパン三世の「人間らしさ」が、これまで以上に濃密に描かれています。

シリーズファンはもちろん、近年のアニメ映画ファンにも衝撃と感動を与える傑作です。


あらすじ(ネタバレなし)|ルパン vs “死なない者たち”

ルパン一味は、世界中の情報網にも存在しない謎の孤島に現れる。

そこにあるのは、あらゆる死を無効化する存在──〈不死身の血族〉。

ルパンは何を盗みに来たのか?

なぜ彼らは“不死身”なのか?

この島で交錯するのは、永遠を望む者と、限られた命を燃やして生きる者たち。

「不死」vs「粋な死」──

テーマそのものが、シリーズの根底に流れる“死生観”を浮き彫りにする。


監督・制作陣|小池健が挑む、究極のアニメ表現

  • 監督:小池健(『次元大介の墓標』『REDLINE』)  → ルパンシリーズのハードボイルド化を牽引してきた映像作家。  → 1カット1カットが「動く絵画」と呼ばれるほどの圧倒的ビジュアルで、アニメの限界を突破。
  • 脚本:高橋悠也  → サスペンスとアクションの緩急を緻密に設計。セリフの“間”がキャラクターの深みを生む。
  • アニメーション制作:テレコム・アニメーションフィルム  → 『カリオストロの城』を生んだ伝統のスタジオが、現代最高の2Dアニメを完成させた。

声優&キャラクター分析|「聞こえる」ではなく「響く」演技

キャラクター声優見どころ
ルパン三世栗田貫一声の軽妙さとシリアスの落差が過去最高レベル。第2世代ルパンの完成形。
次元大介大塚明夫“一発で決める”重みと色気。ルパンとの無言の信頼関係も要注目。
石川五ェ門浪川大輔「剣」に生き、「斬る」ことが己の命。彼の迷いなき生き様が本作の主軸。
峰不二子沢城みゆき謎めいた魅力と、戦場での知性が同居。不二子がいなければこの物語は成り立たない。
銭形警部山寺宏一追う側ではなく“ルパンの鏡”としての存在感が増す。彼の台詞はすべてが伏線。
ムオム片岡愛之助“不死”の悲哀と狂気を演じる怪演。声と呼吸で観客を不安にさせる。
サリファ森川葵不気味で儚く、何かを抱えた新ヒロイン。ルパンとの会話はすべて意味がある。

この声優陣の演技の重なりこそが、『ルパン三世』という名の物語を新たなステージへと押し上げているのです。


映像美とアクション演出|2Dの限界を超える“手描きの魂”

  • 画面を覆う“黒と赤”のコントラスト
  • 雨、血、煙、汗の一滴まで描かれた空気感
  • 手描きでしか出せない「間」のある戦闘シーン

近年主流の3DCGやトゥーンシェードではなく、敢えての2Dセル風手描き。

“ルパン三世の持つ時代性と孤独”を描くには、このビジュアルが最適だったのです。

とくに次元 vs ムオムの一騎打ちは、音楽もBGMもなく、ただの“息遣い”で観客を圧倒します。


音楽&主題歌|ジャズとロックの融合、“生きる”音

  • 劇伴:ジェイムス下地  → 往年のルパンを彷彿とさせるスモーキーなジャズ+中東音階の怪しさで異世界感を演出。
  • 主題歌:B’z「The IIIRD Eye」  → 稲葉のヴォーカルが「命を燃やすことの意味」を突き刺す。特に終盤に流れる“リプライズ”バージョンは号泣モノ。

本作がシリーズに与える意味

  1. 「LUPIN THE IIIRD」シリーズの集大成  → 小池健監督が2014年から手がけてきた“ハードボイルド版ルパン”の最終章。
  2. “原作モンキー・パンチへの回帰”  → 気障で残酷で、でもどこか人間臭い…原作のルパン像をここまで忠実に描いたのは本作が初かもしれません。
  3. 2Dアニメの未来形  → 日本の2Dアニメが“エンタメ”から“芸術”へと進化しうることを証明する一作。

SNSと観客の声(鑑賞後感想)

「最後の銃声とエンドロールの入りが鳥肌モノ」

「片岡愛之助の声が怖すぎて寝れない」

「2Dアニメがここまでやれるのかという驚き」

「シリーズで一番“死”と向き合ったルパン。これが観たかった」

「B’zの主題歌、劇場で聴いて泣いた。最高すぎた」

リピーターも続出し、「もう一度観ると伏線が回収される」と評判に。


まとめ|“ルパン三世の進化形”を見届けよ

『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』は、

  • 映像美、演出、演技、脚本、音楽 どの点でも妥協がなく、シリーズにおける最上級の完成度です。

それは単なる泥棒映画ではない。

命と信念を問う、極めて現代的なルパン三世の姿がここにあります。

シリーズファンはもちろん、初めての人もこの作品から入ってほしい。

スクリーンで観る価値がある、正真正銘の“劇場作品”です。

(Visited 5 times, 1 visits today)